集団痴漢とは?
電車内は密室ということもあり、痴漢の被害に遭いやすい場所の一つです。単独の犯行でも卑劣ですが、複数人で行う「集団痴漢」も増えています。力も弱く身長の低い女性にとって、周囲を男性に囲まれての痴漢行為が行われてしまえば、そこから逃げ出すことは容易ではないかもしれません。
被害に遭ってから解決策を考えるより、痴漢被害を回避する対策を考えることが先決です。そのためには、まず「集団痴漢」が発生しやすい場所を知っておく必要があります。電車での「集団痴漢」が多いのは、「先頭車両の角」と言われています。
実際に悪質な事件として取り上げられた集団での痴漢行為は、その多くが先頭車両で行われたものです。先頭車両の場合、そのすぐ隣は車掌室ですが、集団で共謀しているため、1人が車掌室からの視界をさえぎってしまえばそこからは見えません。
また、業務中は電車の運転に集中するため、よほどの異変でもない限り車内に注意を向けることはないでしょう。
逃げ場のない車両に注意
その盲点もついていると言えます。また、先頭車両の角が多いもう一つの理由が、他に逃げ場所がないということです。
連結している車両がなく、逃げる場所がはじめから失われています。このような理由から、先頭車両の角にはまず乗らないことが「集団痴漢」に遭わないための対策と言えるでしょう。
ところで、集団での痴漢を共謀する場合、どのような仲間で行うのかも気になる部分です。普段から見知っている友人や仲間である場合もありますが、掲示板などで集まった知らない者同士である場合も見られます。
前者であれば、仲間のうちの1人だけでも現行犯で捕まえることができれば、他の犯人も割り出すことは可能です。しかし、後者の場合はそもそも知らない者同士なので、そこから他の犯人につながる可能性は低くなります。過去の「集団痴漢」では、たまたま近くに乗り合わせた他の男性客の目撃と証言で捕まえることができた事例はあります。
被害にあわないために
しかし、抵抗されたことで結局は逃げられてしまうというケースも少なくはありません。集団の場合は、1人を捕まえても暴れられてしまえば注意が向いてしまって、結局全員を逃してしまうこともありえます。
集団での痴漢は、犯行も逃亡も有利にはたらきやすいと言えるでしょう。普段から痴漢に遭いやすいという人は、できる限り満員電車には乗らないことも対策の一つです。疑わしい行為があれば、いつもより早めの電車にするか、可能なら路線を変えてみましょう。明らかに触られていると感じたら、それ以上痴漢に遭わないために工夫することも必要です。
「痴漢できる女性」と判断されると、仲間で共謀して「集団痴漢」のターゲットにされる可能性も考えられます。逆に、乗客が少なすぎる車両も考えものです。目撃者が極端に少ないのも犯行が起こりやすいので注意しましょう。できるだけ逃げ道のある車両や場所に乗るようにし、不審な行為を感じたらそこから離れることです。
そして、痴漢の発生が多い路線や時間帯などもチェックして犯行のターゲットにならないように気をつけてください。