痴漢冤罪の弁護費用の相場は総額は、いくら?

痴漢冤罪に巻き込まれてしまった時には、刑事弁護を専門にしている弁護士に支援を求める必要性が極めて高いです。
いくら「犯罪を疑われている人にはちゃんと裁判を受ける権利がある」「疑わしきは被告人の利益に」なんて言ったとしても 日本の刑事裁判では起訴されてしまうと9割以上が有罪になっているのが現実なんです。
とはいっても、「弁護士なんて雇ったらすごい弁護費用がかかってしまうんじゃ…」と思うのが普通ですよね。
そこで今回は痴漢冤罪で弁護士を雇った時にどのぐらいの弁護費用がかかるのか?について相場を調べてみました。
都市部に自宅や勤務先がある方はぜひチェックしてみてくださいね。

1.刑事弁護の弁護士費用にはどんな項目がある?

刑事事件の場合、「弁護士費用」は以下の6つ各項目の合計額となります。

・1-1.接見をしてもらう費用(1回約3万円)

警察官等に逮捕されてしまうと、勾留期間中は自由に人に会うことができなくなります。

勾留中に外部の人と接触を持つことを接見といいますが 弁護士に弁護を依頼するためにはまずは接見をしてもらって弁護方針などについて打ち合わせる必要があります。

この接見のための費用は平均すると1回3万円程度となることが多いです。

通常、接見は1回だけですみますが、複雑な事件となる場合には複数回となる可能性もあります。

その場合には回数に応じて接見費用が発生することになりますから注意しておきましょう。

・1-2.相談料(1時間約1万円:初回無料のことが多い)

弁護士に時間をとってもらって、電話や対面の形で相談をするためには「1時間いくら」という形で相談料を負担しなくてはなりません。

平均的には1時間1万円程度の相談料を徴収する弁護士が多いですが、刑事弁護の場合初回の相談料や電話相談料は無料としている法律事務所が多いです。

そのため 初回の相談で段取りよく相談をできるよう 「どんな事件に巻き込まれてしまったのか」「現在はどう言う状況か(警察官は来ているか 自白をしてしまったなどの状況はあるか)」「弁護士にどうしてほしいのか(現場に来て欲しいのか、アドバイスだけでいいのか)」を電話をかける前に整理しておきましょう。

・1-3.着手金(約30万円)

接見や相談が済んだ後に、実際に弁護士に弁護を依頼する場合には着手金を支払う必要があります。

着手金は弁護の状況によって段階的に支払う形態をとっている事務所も多く起訴前(裁判になる前)の弁護活動と起訴後(裁判になった後)の弁護活動に分けて着手
金が発生することもあります。

それぞれの段階で、どこまでの弁護活動が着手金によって行ってもらえるのかを事前に確認しておくことが大切になります。

・1-4.成功報酬(約30万円)

弁護士に弁護活動を行ってもらったことによって不起訴や量刑 執行猶予などの有利な条件を勝ち取ることができた場合には 成功報酬を支払う必要があります。(どのような状況を「成功」と呼ぶかはそれぞれですので注意が必要です)

成功報酬の相場はおよそ30万円ですが 事件の内容によっても異なりますから依頼前に自分が巻き込まれている事件の場合の具体的な料金を確認しておくようにしましょう。

不起訴の場合は 示談交渉に持ち込めたことによって被害者側が被害届や告訴を取り下げたようなケースでは別途料金が発生することもありますから注意しておきましょう。

なお、日本の刑事弁護の場合は起訴後に無罪となるケースは極めてまれですから
目指すべき目標は起訴前であれば不起訴、起訴後であれば量刑や執行猶予ということになります。

・1-5.日当やタイムチャージ(1時間1万円など)

複雑な事件の場合、弁護士は証拠や証言を集めるために活動を行います。

これらの活動に対しては「1日につきいくら」の日当あるいは「1時間につきいくら」といかたちでタイムチャージが請求されることがあります。
タイムチャージの相場は1時間1万円といったところです。
ただし、日当やタイムチャージは相談料に含めるとした契約内容になっていることもあります。

・1-6.その他諸費用

接見や証拠集めなどのために必要になった交通費や、書類作成のために必要になったコピー代などが実費として請求されることがあります。
ただし、これらの費用は接見費用に含まれることもあります。

2.日弁連の当番弁護士制度

日本弁護士連合会(弁護士の組合のようなものです)では、刑事事件の冤罪を防ぐ目的で「当番弁護士制度」を運営しています。

初回の接見費用については無料で受け付けてくれますので、駅員室に連れて行かれて拘束されているなど緊急性が高い状況では当番弁護士制度を利用してアドバイスをもらうメリットは大きいです。

その後は実際に弁護士に協力を依頼するかどうかを選択することができますから、状況に応じて依頼するようにしましょう。

なお、当番弁護士には家族から連絡してもらうことも可能です

3.まとめ

今回は、痴漢冤罪の刑事弁護を弁護士に依頼した場合の弁護費用の相場について解説させていただきました。

こうして見ると決して安くない費用がかかってしまうことがわかりますがもし冤罪で起訴され 有罪が確定ししまうと執行猶予がついたとしても高い確率で職を失
うなどのデメリットを被ってしまいます。

万が一のときの対策として、都市部に住んでいる方は京仁弁護の費用相場については知っておいて損はないと思いますよ。